太陽光発電用インバータは、半導体デバイスを基盤とした電力調整装置であり、その主な機能は直流電気エネルギーを交流電気エネルギーに変換することです。典型的な構成は、昇圧回路とインバータブリッジ回路の2つの部分から構成されます。昇圧回路は、太陽電池で発電された直流電圧をインバータ出力制御に必要なレベルまで昇圧する役割を担います。インバータブリッジ回路は、昇圧された直流電圧を、主電源の周波数に適合した交流電圧に等価的に変換します。
この装置は電力調整器とも呼ばれます。太陽光発電システムでは、適用シナリオに基づいて、オフグリッド型と系統連系型の2種類に分類されます。波形変調方式に応じて、矩形波インバータ、ステップ波インバータ、正弦波インバータ、三相複合インバータなどがあります。系統連系システム専用のインバータは、変圧器の有無によって、変圧器付きインバータと変圧器なしインバータにさらに分類されます。
太陽光発電インバーターの主要な性能パラメータは次のとおりです。
1. 定格出力電圧
太陽光発電インバータは、規定の入力直流電圧の許容変動範囲内で、定格電圧値を出力できる必要があります。一般的に、単相の場合は220V、三相の場合は380Vの定格出力です。電圧変動偏差は以下のように規定されています。
• 定常運転時の電圧変動偏差は通常、定格値の±5%を超えません。
• 負荷が急激に変化した場合、電圧偏差は定格値の±10%を超えてはなりません。
• 通常の動作条件下では、インバータによって出力される三相電圧の不平衡度は ≤8% である必要があります。
• 出力AC電圧波形(正弦波)の歪み要件は、三相出力≤5%、単相出力≤10%です。
• 通常の動作条件下では、インバータから出力される交流電圧の周波数偏差は1%以下である必要があります。国家規格GB/T 19064-2003によれば、出力電圧の周波数範囲は49Hz~51Hzです。
2. 負荷力率
このパラメータは、インバータが誘導性負荷または容量性負荷を駆動する能力を特徴づけます。正弦波出力の場合、負荷力率は通常0.7~0.9に設定され、定格値は一般的に0.9です。負荷電力が決定されているという前提で、インバータの力率が低い場合は、容量構成を大きくする必要があり、コスト増加につながります。同時に、システムのACループの皮相電力が増加し、ループ電流が増加すると、必然的に損失が増加し、システム全体の効率が低下します。
3. 定格出力電流と定格出力容量
• 定格出力電流とは、指定された負荷力率の範囲内でインバータが出力できる定格電流値を指し、単位はアンペア(A)です。
• 定格出力容量は、出力力率が 1(つまり、純抵抗負荷)の場合のインバータの定格出力電圧と定格出力電流の積を指し、単位はキロボルトアンペア(kVA)またはキロワット(kW)です。
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